——  ミスコンと美女にまつわるエトセトラ  ——

モンローとヘプバーン。両極な2人の共通点《第4章》不遇な少女時代

モンローとヘプバーン。両極な2人の共通点《第1章》独自のスタイル

モンローとヘプバーン。両極な2人の共通点《第2章》映画の中で

モンローとヘプバーン。両極な2人の共通点《第3章》語り継がれる香り


 2人を語るのに忘れてはならないのが、不遇な少女時代を過ごしてきたということだ。

 ヘプバーンはナチス占領下のオランダで多感な時期を過ごした。バレリーナであったヘプバーンは、レジスタンス運動の資金集めのため、地下室で踊りながらの生活を送り、極度の栄養失調から生命すら危ぶまれた。後にユニセフの親善大使となるヘプバーンだが、自身が食料や物資の援助を受けていたからこそ、その活動の重要性がわかると語っている。


 モンローは父親が誰であるのか、ハッキリしたことはわからなかった。加えて母親は精神を病んでしまい、親戚の家や孤児院をたらい回しにされて育った。あたかい愛情を知らずに育ったモンローは、人々に愛されたい一心で女優の道に進む。しかし人々の興味は、役者ではなくセックスシンボルとしての彼女に注がれた。その豊満な肉体を誇らしく思っていたモンローだが、人々の目がそれだけに注がれるのは不本意だった。すでに確固たる地位を築きながらも、女優として認められたい思いから、演技指導の第一人者であるリー・ストラスバーグの下で演技力を磨いていった。

 ドラッグやアルコールに溺れた晩年は褒められたものではないが、悲しい生い立ちと、その後のひた向きなエピソードを耳にすると、なんだか胸が熱くなる。


 戦争により雲隠れ生活を余儀なくされたヘプバーン。孤児院育ちのモンロー。その後、戦争に翻弄されたヘプバーンは子どもたちに愛を与え、境遇に翻弄されたモンローは一生愛を探し求める人生となった。


 2人の美しさには憂いがある。日向だけでのびのびと育ってきた美しさとは違う、影を背負った奥行きのある美しさ——。抑圧され、満ち足りた少女時代を過ごせなかったことが、2人に爆発的なパワーをもたらし、原石として与えられた美しさを持って、世界へと羽ばたいた。



Mariko



モンローとヘプバーン。両極な2人の共通点《第1章》独自のスタイル

モンローとヘプバーン。両極な2人の共通点《第2章》映画の中で

モンローとヘプバーン。両極な2人の共通点《第3章》語り継がれる香り

著者:安海 まりこ(ライター)

​ウェブサイトはこちらから

  • ブラックInstagramのアイコン
  • ブラックTwitterのアイコン

​©︎ 2020 私的美女録