——  ミスコンと美女にまつわるエトセトラ  ——

就職戦線とミスコンの審査を比べると、ミスコンの方が透明性がある話

 ミスコンでよく言われるのは “選考基準がわからない” ということだ。優勝できなかった者の中には、悔しさから「努力が報われない」「出来レースだ」と残念な言葉を口にしてしまう人もいる。(出来レースと思われても仕方ない大会があるのも事実だが、それはごく一部の話)しかし、世の中の就職戦線の方がよっぽど不透明な部分が多いのではないだろうか。


ミスコンの選考は、就職面談よりもわかりやすい?

 私はライターになる前、ホットヨガスタジオにてインストラクターの採用を担当していた。多いときでは月に100名ほどのオーディションを実施したが、採用されるのは1〜2割程度。ヨガの資格を取得している人でも、残念ながら不採用とせざるを得ないこともあった。条件面の折り合いがつかない場合に加え、直感的に社風に合わないと思ったり、志望動機が不十分であったり、理由はさまざま……。条件が合えば誰でもOKとする企業があるなら、それはかなり限られた職種だろう。


 企業側は職業安定法により、求める人材について個人の性格や特性に関する内容を求人広告に記載することはできない。例えば、「明るい性格の人」「体力のある人」「リーダー気質の人」といったワードはNGだ。でも実際は、その求人広告には書けない “人となり” が結果を左右する

 人事戦略やトラブル回避のため、不採用の理由を聞かれても答えられない場合が多く、自分が採用されない限り、どんな人材を求めていたのかを知る術はないのだ。


 一方でミスコンは、どんな人材を求めているのか詳細に言語化されていなくとも、これまでの優勝者を見れば傾向と対策がわかる。過去の動画を見ながら、自分なら誰を選ぶだろう?と審査員の目線に立つことができ、主催者や講師に直接アドバイスをもらえる環境にある。


ミスコンにも “運と縁” が存在する?

 “大会” であることやトレーニングを必要とすることから、スポーツに似ていると言われるミスコンの世界。スポーツに似ているからこそ、人は結果に透明性を求める。しかし、フィギュアスケートや新体操といった採点式のスポーツでしばし点数に異議が出ることがあるように、ひとつひとつ細かく点数化されていても、誰もが納得するカタチで審査をするのは難しいものだ。それに、採点式ではなく、就職面談のように話し合いで結果を出す大会もある。


 はじめから何社も受けるつもりでいる就職活動よりも、一点狙いで情熱を注ぐミスコンは、結果に対して熱くなるのは当然のこと。でも「企業と人材のマッチング」のように “運と縁” があることを心に留め、優勝しなくとも成長できたと自分を認めてあげることができれば、結果が振るわなくとも気持ちを楽に保てるのではないだろうか。そもそも【募集人員:1名】のところに滑り込もうという難しい挑戦なのだから。



Mariko

著者:安海 まりこ(ライター)

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